彼は、1998年に写真3の時計でバーゼル・デビューします。『アンティコア』と呼ばれ、初めて見たとき、なんだか映画に出てきそうなSF的な感じがしました。テーマが「海底2万マイル」の潜水艦ノーチラス号の窓をモチーフにしたと聞き、なるほどとあらためて見入ったことを覚えています。
写真4は高級ジュエラーのハリーウィンストン社とのコラボレーションで制作され、『オーパス3』と名づけられた時計のムーブメントです。オーパス3は、ハリーウィンストン社が独立時計師と組んで発表するシリーズの第3弾で、10枚のディスクによってデジタル表示する機械式時計です。
写真5を見てください。表示されている数字は、上の左右が時間、下の左右が分、真ん中の上下が日付を表します−写真では、14日の20時37分をさしています。
アトリエを訪問した際ハルター氏は、新しく取り組んでいることを次々と説明してくれました。そんなに話して大丈夫かと聞くと、「技術とアイディアには自信があるんだ。だからもし今ここで大メーカーの技術者が見ていても、作り方がまったく違うから大丈夫さ」とのことでした。ユニークな発想、独創的な時計、それに輪をかけて面白いのが写真1でも見て取れる"ハルター氏の表情"でした。 |
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写真3:バーゼル・デビューした
『アンティコア』 |
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写真4:日付、時間、分をデジタル表示するディスク |
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写真5:オーパス3 |
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