現在3人でつくっているのは「シンプリシティー」という時計です。(写真8、9)手巻きの時針、分針、スモールセコンドと呼ばれる秒針がついたとてもシンプルな時計で、優美なブリッジのデザインと仕上げの美しさも目立ちます。デュフォー氏のアトリエでは、外部に部品を発注してただ単に組み立てるのではなく、部品から丁寧にひとつずつ作っています。そして磨きにも十分な時間がかけられています。こういう時計のつくり方もあるというお手本のような世界です。年間20数個つくるのがやっとというのも十分うなずけます。超複雑時計を得意とするデュフォー氏が、何故こんなシンプルな時計をつくるのか? その理由は「きちんと長く伝えられる時計をつくるために、あえてシンプルな時計をつくった。後世の時計師達が何度もオーバーホールしながら、つかえる時計を目指した」とのことでした。 |
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写真8:ブリッジのデザインもコート・ド・ジュネーブの仕上げも美しいシンプリシティの裏側です。 |
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写真9:シリアルNo001のシンプリシティ。上の時計とどこが違うかわかりますか。 |
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