良寛さんのことをこう言った学生がいた。
「みんなが良寛さんに憧れてこうなってしまったら、世の中どうなってしまうのだろう?」
この答えは明らかで、良寛さんのような清貧に耐えられる人は、何万人に一人もいないだろう。だから心配ない。それほど、貧しいことは恐ろしいことだからだ。今、あなたが明日の食事もなかったら、そしてそれが毎日だったら、その恐怖に耐えられますか。
逆に良寛さんは、世の人のように物欲を発揮できる人でなく、生産性のない自分を恥じていたかもしれない。その証拠に、詩の中で何回も、自分は人の数に入らない人間だと言っている。
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<写真2>良寛さんが使った鉢の子。
この中にお金やお米を入れてもらう |
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