前回、中場さんの展示会の様子をお伝えしたが、今回もそのつづきとなる。
写真1を見て欲しい。白いひものようなネックレスがマネキンにかけてある。巻尺かと思うかもしれないが、この巻いている形から想像できるように、ペットボトルをりんごの皮をむくようにひも状に切っていって、白いペンキを塗ったものだ。写真2は、その全身像だが、マネキンの身体に巻いているのは、漁船の大漁旗だ。それがふしぎとぴったりと合っている。そのもの自体だけを写真に撮ると、写真3のようになる。
もう一つ、今回の目玉は写真4の蝶々だ。ロールシャッハテストというものを心理学テストでやるのを皆さんは知っているだろう。あのように、2枚のガラス板の間にプラスチックの各色混ざったものを挟み込み閉じていくと、自然にひろがったものが得られる。それを素材として作ったのがこの蝶だ。中心の金属は黒の角鉄線だ。その裏側が写真5だ。金具やサインを見て欲しい。これが今回の目玉なので、会場の真ん中で大きなソファベッドを白く塗り、その上に数多くの蝶を展開している。(写真6)
彼のすごいところは、こんな大きなスケールの仕事ができるのに写真7のような、小さい所にもアイデアを発揮できるところだ。これは白ペンキを床に落ちたところをわざと作ったのだ。このペンキの破片を足で動かすとすぐに動いてしまうことがわかる。別に作っておいて、ここに置いたのだ。
(写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます)
09/2/25
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