以前に紹介した中場信次氏が最近個展を開いた。写真1は青山の紀伊国屋スーパーの裏にある「ギャラリー・ベルカプリ」の展示風景だ。例によって今回も「やってくれるなぁ!」という作品が何点もあった。
入口から階段を上ると写真2の木の葉のドレスが目に入ってくる。これは、朴の木の葉、「ほお葉」だ。この大きな葉に食材を包んで“ほお葉焼”というものがある。もちろん白い塗料が塗ってあるが、私もここまで大きい“ほお葉”は見たことがない。写真3がそのアップ写真だ。ほお葉は私も好きな木で(写真4)、モモンガ(別名ムササビ。空中を滑空するリスのような動物)はこの先だけを食べて捨てる。それでその生息地がこの辺りとわかってくる。
会場の右に目を転ずると写真5が目に入ってくる。約3m×3mの大きさだ。どこかの神社か寺のかざりに使われたものだろう。普通はこの形の瓦を使うのだが、重さがありすぎて実用は難しいので銅板で作ったのだろう。その写真のアップが写真6だ。これらはすべて銅板でできている。いわゆる昔のブリキ屋さんの仕事だ。その立体感がすばらしい。中場さんは金物のゴミやさんに行ったとき、目に留まって買ったのだそうだ。そうでなければ銅瓦が溶かされてしまい、この世から消え去っていたものだろう。
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09/1/26
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