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第27号 ヒコ・みづの&ナイキ社のパートナーシップ

今回は、本校と特別親しい関係にある米国の「ナイキ(NIKE)」の話をしたい。毎年、シューメーカーコースの学生がナイキ本社を訪問しており、デザイン研修が実施されている。写真1はその際の集合写真です。(写真をクリックすると拡大します)

ナイキは、売り上げ一兆円をこえる米国企業だが、その企業精神がすごい。話によれば、コンピューターのマイクロソフト社が、会社見学を行う唯一の企業が、このナイキだと聞く。なにしろデザイナーだけで500人以上いて、すべてのスタッフを入れると1万人を超えるであろう大所帯で、勤務時間の規定なく社員が働いている。ちなみに、本社は米国オレゴン州の田舎にあり、何万坪もの敷地をもつ(写真2写真3)。

副社長のジョン・ホーク氏をはじめとするナイキのスタッフが本校にお見えになった際、日本語の「一本!」(柔道で勝負あった時に使う言葉)を連発していた。気になって聞いてみると、なんと本校に来る前に、柔道の総本山である「講道館」で柔道を習ってきたのだと言う。日本に来ても見学だけではなく、体験を求める人達なのだとつくづく思った。 

私が本社を訪れた時も、せっかく日本から来るなら、日本文化についてセミナーをしてほしいと頼まれた(写真4)。私は伊勢神宮の話をしたが、この時、ナイキのスタッフから、事前にどのような話をするのか見せてほしいと言われた。要は、事前にチェックするということなのだ。「さすがナイキ」と思って、すぐO.Kをした覚えがある。

さて、そういったナイキとの交流の中で、実現したコラボレーションがある。それは、本校のジュエリーコース(ファッションアートアクセサリーコース)の学生が「脚にまつわるジュエリー作品」をつくり、それをナイキ本社のギャラリーに展示するというものだ。このアイディアが生まれたのは、副社長と私が打ち合わせをしていた時だった。私の伊勢神宮のセミナーのお返しに、ジョン・ホーク氏は、どうやって500人以上のデザイナーの意思統一をはかっているかを話してくれた。ナイキ社とのフレンドシップを感じ、私の中に自然と「何か具体的なコラボレーションができないか」という気持ちが沸いてきた。それが具体化し「FEEL YOUR LEGS」という展示会を行うことになった。

その展示会が、この秋に日本で前もって行われた(写真5)。脚に関連して、床置きでの展示になっている。次回はこの作品たちを紹介したい。


(写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます)

05/11/21

写真1

写真2 

写真3

写真4

写真5

 
 

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