当校でもシューメーカーコースが開設され、シルバーアクセサリーコースでレザーを扱うこともあって、私もレザーものに関心が深くなってきた。今回は、なんとも面白いベルトを紹介したい。写真1-1,写真1-2(クリックすると拡大します)を見ていただこう。Cubaの字が重なっているので、そこでベルトがつながっていると見てほしい。
Cuba Libre*(クーバリブレ、英語ではキューバリバー)この名を聞いたことがある人もいるだろう。そう、ラム酒ベースのカクテルの名前だ。このベルトは何種類かあり、各々にカクテル名がついている。写真2のベルトの左側に「LIMON(レモン)」とか「COLA(コーラ)」の名が見えるだろう。なんとベルトにキューバリバーのレシピがのっているのだ。よく見ると、それが物差しと星で縁取られている。その左横は「LIMITED EDITION No0288」と書いてある。これは限定発行デザインの番号だ。全体には牛皮の上に「リザート」つまりトカゲの皮が張られている。ベルトの黄色は、鮮やかだが派手でもなく、なんとも良い。
Cuba Libreの右側を見てみよう。写真3では、キューバの国旗が皮で縫い付けられている。この国旗はキューバがスペインから独立した時に作られた。星は「輝かしい未来」を、赤は「独立のために流された血と正義と力」そして3本の雲のようなたなびきは、キューバ独立時の3つの州を表している。
次にベルトの裏を見てみよう。写真4、写真5がその一部だ。トカゲの姿とVera Lucertola(トカゲの本皮)という刻印があり、その右側が90/105。これは、105本作ったうち、このベルトは90番目だというシリアルナンバーだ。
最後に、このベルトの銘柄を紹介しよう。PAOLO VITALE(パオロ・ビターレ)といって、イタリアのミラノ郊外にあるベルト専門のブランドである。デザインから生産まで一貫して自社の敷地内で行われており、イタリアではかなりの人気だそうだ。
カクテルの名前を持つ、限定品ベルトを身につけるのも、楽しいものだ。
*Cuba Libre:1902年スペインからのキューバ独立戦争時に合言葉として使われた Viva Cuba Libre (キューバ万歳) がカクテル名の由来。独立闘争の際にキューバを後押ししたのがアメリカ。キューバ産のラムとアメリカのコーラ、2つの国の連帯感をあらわしたのがこのカクテル。
PAOLO VITALE のホームページ http://www.paolovitale.it/
(写真をクリックすると拡大写真がご覧になれます)
05/08/18
|