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第6号 テッド・ノートンの世界 |
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今回は、オランダのジュエリー作家、テッド・ノートンについてお話しします。2003年9月に本校を訪れ、約1ヶ月間もの間、多大なる影響を学生や講師達に与えていった人です。私達ともすっかり打ち解け、私と彼は親友と呼べる仲になったので、敬愛の念をこめて、テッドと呼ぶことにします。
テッドの顔写真は最後に紹介することにして、まずは作品から見てみましょう。写真1のかわいいピンブローチ群を見てください。大小さまざまなこれらは、インゴット(金属のかたまり)写真2からきり出されたもので、展示会ではこれをSILVER dinner (銀の晩餐)と名づけ、テーブルの上にぶちまけます。そして1g"いくら"で量り売りをするのです。そこには量りと計算器がおいてあり、買うお客様は自分の選んだピンブローチがいくらなのか計算できるようになっています。写真3
テッドはこのやり方を何回もの展示会でやって来ました。その時のエピソードを一つ。「これらを買ってくれる人の中で、お金持ちの人ほど小さいもの、つまり安いものを探すんだよ。ある時、とてもお金持ちそうに見えたユダヤ人の中年男性2名が、バーゲン会場で服を取り合うように、一番小さいブローチを取り合っていたよ。」とふざけて言っていました。テッドはよく見に来る人を、自分のジュエリーの世界にこんなふうにまきこむのです。"銀の晩餐"というネーミングといい、量り売りの企画といい本当に感心させられます。
テッドが日本から帰る時は、北京に出て、そこからシベリア鉄道を途中下車しながら母国のオランダを目指しました。彼の行動力にもまた感心してしまうのです。
本校でwork shop(特別授業)中のテッド写真4
03/12/18 |
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写真1 |
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写真2 |
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写真3 |
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写真4 |
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