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| 第1号 ジュエリーとウォッチの魅力 |
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ジュエリーとウォッチが持つ特質のひとつに、「人生の大切な記念の日に、ごく親しい間柄で一番に、贈り、贈られるものである」ということがある。日常、いつも肌身に着けていて、目に入ってくるものであるからだ。
私の親しいオーストラリアのジュエリーデザイナー、カーリアは、亡くなったご主人の遺品である腕時計を、ご主人に代わって自分で身に着けている。彼女のご主人であるアキオ君は、彫刻家としてオーストラリアで3本の指に入る人だった。日本のオーストラリア大使館にある彫刻は、ほとんど彼の手によるものだ。
私と二人との付き合いは、かれこれ十数年になる。そしてカーリアが着けている腕時計を見る度に、私はアキオ君の過ごしてきた波瀾万丈の人生を、カーリアと共有することが出来る。 私達がその人生において、一番大切に、長くいつまでも、子供たちや孫にも伝えていきたい物、伝えていくべき物、それは必ず「精神的価値がとても大きい物」である。 そういった物は、そう多くはない。
ジュエリーとウォッチ。このふたつは以上の意味で、あなたの人生にとっても非常に大切なものではないだろうか。 そして、それに携わる仕事――デザインし、創作し、人に伝え、修復する――は、本当にしあわせな道だと、私は思っている。
01/03/01 |
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