ジュエリー,シューズ,バッグ,ウォッチの各分野に特化した"モノづくり"の技術習得を目指す専門学校

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卒業生紹介

ジュエリーコース

※取材時点の内容となります。

シューズコース

※取材時点の内容となります。

バッグコース

※取材時点の内容となります。

ウォッチコース

外山 幸二さん今野 琢也さん
株式会社ミキモト装身具 クラフトマン
外山 幸二さん・今野 琢也さん

卓越した技術と知識を伝承される日々

各国王室にも愛用されているジュエリーを作り続ける老舗ブランド、ミキモト。同社では「多能工」としてクラフトマンを募集しており、美術工芸品から量産品、細かなパーツにいたるまであらゆる業務に携わる体制をとっている。今野さん・外山さんは、現在、制作第一部の一員として高級宝飾品を中心に手がけている。二人とも技能五輪への出場・受賞経験があるが、「入社して先輩方の仕事を目の当たりにしたら、今まで得てきた技術や知識は本当に氷山の一角だということがわかった」(今野さん)というほど、同社には日本の第一線を担うクラフトマンが集まっているという。「同じ図面を見て作っているのに、先輩方は平面から立体にするときの抑揚感、動きのある立体感がまるで違う。本当に勉強の毎日です」(外山さん)。日本の職人技と最新知識を得られる環境の中、二人は切磋琢磨し合いながら一流クラフトマンへの歩みを進めている。

企業DATA

株式会社 ミキモト装身具

世界で初めて真珠養殖に成功した御木本幸吉が創業者。以来100年以上の伝統を継承し続けている。洗練された高品質なジュエリーで日本のジュエリーを牽引するミキモトブランドの商品制作を担っている。

菅野 早紀さん
株式会社桑山 デザイナー
菅野 早紀さん

コンテスト入賞を通じて見つけた、新たな目標

株式会社桑山でデザイナーを務める菅野さん。現在はクライアントニーズに基づいたジュエリーデザインを月3~4個、プロパー(自社企画)商品のデザインを月1~2個手がけている。同社では毎年JJA(※)主催のジュエリーデザインアワードへ参加している。社内プレゼンなどを経て選ばれた社員が出場権を手にし、材料費なども会社が負担してくれるというものだ。菅野さんは2014年の同コンテストに「PEACOCK(孔雀)」をテーマにした作品を出品し、みごと優秀賞を受賞した。「今回の作品出品で、実現できるデザインとできないデザインというのが如実に見えてきました。きちんと実現できるデザインを描くことが、今後の課題です」。コンテストを通じて、新たな目標とやりがいを見つけた菅野さん。「毎日が勉強ですが、手がけた商品が店頭に並んでいるのを見ると本当に嬉しいもの。着け心地がよく、愛されるジュエリーを生み出していきたいです」。※一般社団法人 日本ジュエリー協会

企業DATA

株式会社 桑山

ダイヤモンド、パール、チェーンをはじめとするジュエリーの総合メーカー。企画・デザインから生産、販売、サービスまでを一貫して行う。自社オリジナルジュエリーのほか、OEM、ODMも手がける。

竹森 充泰さん
株式会社 アーカー 生産管理部スペシャリスト
竹森 充泰さん

AHKAHの品質を守る「良心」でありたい

AHKAHの生産管理部門を束ねる竹森さん。年間約10万点もの商品を、品質を守り、納期を遅らせることなく供給する仕事には大きな責任が伴う。「重要なのは『品質の安定』と『商品の安定供給』」だと竹森さんは言う。そのために心がけているのは、製造現場との密なコミュニケーションだ。修理の多いものについては問題点や改善策を徹底的に話し合う。  竹森さんが大切にしているのは、「品質は良心だ」という言葉。たとえば検品の段階で少しでも良くない点に気づいたら、「これはお客様に渡してはいけない」という「良心」を持って不合格とする。「良心を忘れると、知らず知らずの間に品質が低下していく」のだという。「僕は、AHKAHの商品を手にしたお客様に『感動』してほしい。ジュエリーを通してお客様が喜んでくれたり幸せになったりする、その手助けができればいいな、と」。竹森さんが送りだすAHKAHのジュエリーは、お客様に対する想いであふれている。

企業DATA

株式会社 アーカー

1997年設立。 “日常生活の中で親しみやすく、着けやすいジュエリー” というコンセプトのもと、熟練職人がつくり出すジュエリーは、日常に寄り添う小さな「宝物」として多くの女性から支持を得ている。

中田 綾奈さん
株式会社 エフ・ディ・シィ・プロダクツ
カナル4℃デザイナー
中田 綾奈さん

ジュエリーデザインは「あこがれ」を生み出す仕事

中田さんが4℃で働くことを決めたのには、2つの理由があった。1つは同社のモノづくりへの熱い思いに心を動かされたこと。そしてもう1つは、4℃との“縁”だった。「二十歳の誕生日に、叔母からもらった初めてのジュエリーが4℃だったんです」。華奢で可愛いそのネックレスは、大人になりたての彼女にとって「あこがれのジュエリー」だった。  現在はセレクトブランド『canal 4℃』でジュエリーデザインを担当している中田さん。「canalは流行を意識したブランドでもあるので、こまめに市場調査に出て、素材や色、デザインなどの変化をキャッチするようにしています」。一昨年には、中田さんがデザインを任されたクリスマス限定シリーズが見事完売し、大きな自信になった。デザインに悩んだらお客様の顔を想像する、という中田さん。自分の生み出すジュエリーが、誰かにとっての「あこがれ」になるように。そんな思いで日々仕事と向き合っている。

企業DATA

株式会社 エフ・ディ・シィ・プロダクツ

20代の女性から圧倒的な支持を得ている『4℃』は、1972年に誕生。ジュエリーだけでなく、バッグ、時計、メンズへとアイテムを拡げ、『4℃』以外にも『canal4℃』『MAISON JEWELL』などのブランドも展開。

東海林 美緒さん
株式会社 貴和製作所 企画
東海林 美緒さん

「つくる楽しさ」をたくさんの人に伝えたい

貴和製作所でオリジナルパーツの開発に携わる東海林さん。彼女自身も高校生の頃から貴和に通っていた「常連」だった。「モノづくりの楽しさを知るきっかけがここだったんです」。だから今度は自分が「つくる楽しさ」をお客様にお伝えしたいのだという。  開発部門には志願して入った。美しくて使いやすく、かつコスト面を意識したパーツ開発は、常に試行錯誤の日々だが、東海林さんの提案が採用され、既に商品化に至ったシリーズもある。貴和の公式インスタグラムに自分のパーツを使ったアクセサリーがアップされているのを見て「すごくうれしかった」という。  東海林さんの目標は、「見ただけで『これは貴和のパーツだ』とわかるような商品をつくること」だという。メッキの色味ひとつにもこだわり抜く貴和のモノづくりの姿勢に誇りを感じているからだ。東海林さんの生み出すパーツには、つくる人々への愛があふれている。

企業DATA

株式会社 貴和製作所

1975年創立。アクセサリーパーツの製造・卸・販売およびオリジナルアクセの企画・販売を手掛ける。パーツの問屋街として有名な浅草橋に3店舗、銀座、原宿(ラフォーレ原宿)等に直営ショップがある。

田淵 篤子さん
DRESS UP EVERYDAY デザイナー
田淵 篤子さん

「ブランドをつくり上げる」という刺激的な挑戦

e.m.から生まれた新ブランド「DRESS UP EVERYDAY」。そのデザイナーに大抜擢されたのが田淵さんだ。e.m.が新たにデザイナーを立てるのは今回が初めて。「最初はプレッシャーというより、とにかく必死。でも、私が『可愛い!』と思えるモノを生み出す作業は、すごく楽しいです」。「DRESS UP EVERYDAY」は、期ごとにコンセプトを設定して展開するブランド。田淵さんはコンセプトメイキングから全てを任されている。「コンセプトは毎回ガラッと変えたいんです。お客様にいつも新鮮な驚きを感じていただきたいので」。ただしお客様の好みを考慮し、イメージは変えつつテイストは残す。そのさじ加減が難しいのだという。「自由にやらせていただいている分、責任も感じます。でも、常に挑戦は続けていきたいですね」。今後はよりストーリー性のある商品を展開していきたいと語る田淵さん。彼女の表現する世界観は、これからもたくさんの驚きとトキメキをもたらしてくれるはずだ。

企業DATA

DRESS UP EVERYDAY

毎日をドレスアップするコスチュームジュエリーのブランドとして、2014年2月のroomsでデビュー。同年4月、ショップ兼アトリエをオープン。

服部 優稀さん
アッシュ・ペー・フランス 株式会社
rooms Ji-Baアシスタントバイヤー
服部 優稀さん

「これ、いいな」をたくさんの人につなげたい

おしゃれな雑貨が並ぶセレクトショップ「rooms Ji-Ba」でアシスタントバイヤーとして働く服部さん。展示会で新たなブランドを発掘するかたわら、ショップのサブ(副店長)として店内ディスプレイも手掛ける。売れ筋の財布のシリーズは、なんと休日にプライベートで訪れた店で発見し、契約が実現したのだとか。目標は「私と仕事をしたいと言ってもらえるバイヤーになること」。持ち前のアンテナで、日々新しい何かを探し続けている。

企業DATA

アッシュ・ペー・フランス 株式会社

国内外に80店舗以上展開。ヨーロッパを中心に世界中のクリエイターの洋服やアクセサリー、雑貨などを取り扱う人気企業。

芳田 慎平さん石原 真美さん
nibi クラフトマン・デザイナー
芳田 慎平さん・石原 真美さん

つける人と一緒に日々を重ねるアクセサリー

活動を始めて丸3年。二人で楽しみながらモノづくりをしていくという道を思い描いたとき、それが自然に「nibi」という形になったのだという。自分たちが「好き」と思えるものをつくるのが唯一のルールだ。  こめられているのは、「普段使いで、長く愛用していただきたい」という思い。「私たちの思いを受け止めて、気に入って使い続けてくださるお客様が増えているのが、すごくうれしいですね」

企業DATA

nibi

金属の色合い、日常になじむデザインにこだわったジュエリーを展開。2016年にオープンしたアトリエ兼ショップ「renri」では、結婚指輪の手作りやオーダーメイドを手がけている。

小熊 裕樹さん
Legio Made(レギオメイド) 
ブランドオーナー
小熊 裕樹さん

“身につける彫刻品”ともいえるシルバーアクセサリー

“身につける彫刻作品”という言葉を体現する細部までつくり込まれたシルバーアクセサリー。「選ばれたモノ」という意味をもつブランド名には、アイテム(物)と人(者)が互いに惹き合い、選び合う関係でありたいという想いを込めた。小熊さんの作品は、つくり込みの細かさという面でも際立っている。「ただ雰囲気がカッコいいだけでなく、どの角度から見ても“抜かりがない”ように」を常に意識し、自分にしか生み出せない世界観を表現することをモットーにしている。「ブランドを育てることはライフワーク。つくることは死ぬまで続けるつもりでやっていますから」。ブランドの軸は動かさず、追い求める世界観はさらに深く。ファンは少しずつ増え続けている。「購入していただいたお客様から『すごくよかった。一生大事にします!』なんていうメールが届くことも。僕の想いを込めた作品が、誰かの大切なパートナーとなっている。そう実感でき、自信がもてます。それが僕のモチベーションですね」。

企業DATA

Legio Made(レギオメイド)

在学中に立ち上げたシルバーアクセサリーブランド。重厚かつ繊細なつくりのアイテムを展開し、ミュージシャンの衣装協力等も行う。国内外のセレクトショップを中心に活躍中。

簑和田 幸恵さん
ミノワダジュエリークラフト 
オリジナルショップ/ブランドオーナー
簑和田 幸恵さん

七宝の技と造形美で表現する日本の美

日本の四季折々にある美の景色を、七宝装飾を使って優美なジュエリーに仕立て上げるのが『ミノワダジュエリークラフト』。ヒコの同級生だったご主人と立ち上げたジュエリーショップだ。「和のテイストを取り入れたゴージャスなジュエリーは珍しいので、ロシアの映画俳優など、海外からの評価をいただけることもあります。ただ、国によってはデザインが気に入られても価格の部分で相容れないことも。どんなに繊細で美しくても、七宝はガラス。宝石に比べて劣るものだという見方もあるんですよね」。ジュエリーは曲線的かつ複雑な立体。思い描いた通りに彩るためには、釉薬の調合や焼付けの温度など、さまざまなポイントを同時にクリアしなければならない。その技としての価値が、伝わりきれないことがあるのだという。「私たちの作品づくりが、人々の認識を変えていく一端になれたら。そう思いながら、より美しい七宝ジュエリーを追求する毎日です」。

企業DATA

ミノワダジュエリークラフト

アトリエ併設のジュエリーショップ。オリジナルブランド『shiki』では、ドレスラインのハイジュエリーを中心に展開。JJAジュエリーデザインアワード・グランプリ等、多数のコンテスト受賞。

馬場 沙代さん
株式会社ビザール ディー・エル・シー  
デザイナー兼ショップスタッフ
馬場 沙代さん

シルバーをもっと女の子にも愛用してほしい

ファッショナブルながら手頃な価格のシルバーアクセサリーを販売しているビザール。シルバーと相性の良い革小物も取り揃えるこのブランドで、馬場さんはデザイン・制作・販売・修理・事務など多岐にわたる業務に携わる。「デザインだけ、制作だけというのではなく、お客様と接しながらクリエイティブな仕事もできるのが私に合っています。反応を直接見られるからこそ、ものづくりのやりがいを実感しますね」と言う彼女は、1年間のアルバイトを経て正社員となった。最近はブランドパンフレットの制作、写真撮影などを担当することも。接客中には、プレゼントを買いに来た『シルバーに詳しくない女性』の相談にのることも少なくない。「シルバーアクセサリーって、どうしてもいかつい男の人が多いイメージ。でも合わせ方次第でとても上品にまとめることもできるんです。もっともっと女の子のファンを増やしていきたいですね」。

企業DATA

Bizarre gallery Tokyo

数千円からというリーズナブルな価格が魅力のシルバーアクセサリーブランド。シルバーのみならず、革小物も充実しており、中高生から60代までファンは幅広い。

小泉 匡史さん
株式会社 アシックス 
デザイナー
小泉 匡史さん

熱い気持ちをアスリートのためのデザインに

日本を代表するシューズメーカー、アシックスで活躍する小泉さん。彼がスポーツシューズのデザイナーを目指したのは、大学時代に夢中だったフットサルがきっかけだった。「フットサルのコートでプレイしやすく、かっこいいシューズを作りたいと思ったのが原点です」 小泉さんの代表作はトレイルランニングシューズ「GEL-FujiLyte」だ。フランスのグザビエ・テベナール選手がGEL-FujiLyteを履いて世界最高峰のレースUTMBで優勝した。「選手のフィードバックをもらって4段階で改良していきました。グザビエ選手が昨年UTMFに招待されて来日した際、インタビューできたんですよ。とても気に入ってくれていて、選手と近い距離で仕事ができたことがうれしかったですね」 小泉さんのモチベーションのコアにあるのは、「アスリートのためにデザインしたい」という思い。「どのシューズのデザインも初心を忘れないようにしている」と小泉さん。初心の熱い気持ちをキープし続けることは並大抵のことではない。「でもその熱を沸騰させ続ければ、自然に努力できる。デザイナーには強い気持ちが大切だと思います」。彼が内に秘める炎は今も大きくなりつつあるようだ。

岩本 明日菜さん
株式会社 ヴァーブクリエーション 
生産管理
岩本 明日菜さん

「最高の仕上がり」を目指して

生産管理を担当する岩本さんの仕事は、生産スケジュールの作成から、材料や裁断、製甲の発注、出荷までの全工程を管理することだ。「アイテム数が多く、納期もタイトなものが多いので、それこそパズルのように細かく日程を組み上げていきます」。少しでもずれると納期に影響するので、気が抜けない。一枚の革が靴になるまでの工程を見届けられるのがこの仕事の面白さだと岩本さんは言う。「品質と生産性の向上は永遠の課題。今後いろいろ提案していきたいと思っています」

宇田川 鋼一さん
LVMHファッション・グループ・ジャパン
株式会社 / セリーヌジャパン
 
セールスアソシエイト
宇田川 鋼一さん

蓄えた知識が「武器」になる

世界初となるシューズ売り場の販売スタッフに抜擢された宇田川さん。彼の「武器」は、ヒコで学んだ靴の知識だ。知識があるから、製法や素材の良さが誰よりもわかるし、自分の言葉でお客様に伝えられる。「ヒールの高い靴を履くと足が痛い」「足の形に合う靴がない」といった悩みや要望に最適な提案ができる。そうやってお客様満足を丁寧に引き出していくことが、この仕事の醍醐味だ。「今後は洋服やバッグに関する知識も増やしていきたいですね」。宇田川さんの挑戦は続く。

岸上 慎太郎さん
中山靴店 札幌三越店 
店長・バイイングマネージャー
岸上 慎太郎さん

足にやさしいインソールをお客様に届ける

コンフォートシューズの販売・企画・製造・オーダーメイドのシューズ・インソール(中敷き)の製造を手掛ける中山靴店。その接客はお客様の足の計測から始まる。「計測結果をもとに負担の少ない靴やインソールを提案させていただきます。どんな足の問題を抱えているのか、お客様と対話しながら見極めていくんです」。得意のイタリア語をいかし、年数回ヨーロッパに買付けに行くという岸上さん。「インソールの良さを広めることと、海外に出店すること、それが今後の大きな目標です」

出原 賢さん
Koning Der Meister ショップオーナー
出原 賢さん

「元通り」を超えた靴修理

Koning(ケーニッヒ)とはドイツ語で「King」の意味。「職人の中の王様を目指す」という出原さんの想いが込められている。心がけているのは「ワンランク上の修理」。靴づくりや“足”について学んだからこそできる+αのクオリティを追求したいのだという。他の店では断られた靴も、出原さんは“つくり”の視点からなんとかできないかと考える。「お客様の予想を、いい意味で裏切っていきたい。お渡ししたときのお客様の笑顔が、この仕事の一番の醍醐味ですからね」。

小松 理史さん
カメイ・プロアクト株式会社 営業企画
小松 理史さん

正直な商売で商品の魅力を見せたい

デザイン・機能性に優れた輸入商材を扱うカメイ・プロアクト株式会社で、フランス発のスニーカーブランド「スプリングコート」の営業企画を担当。取り扱いを始めたばかりの現在は、主にブランディングを中心とした営業活動となっているそうだ。「在校時代にシュービジネスの授業があって、それをきっかけにこの職種を選びました。販売はピンとこないし、モノづくりも苦手、でも靴は好き……という自分にはピッタリのような気がしたんです。今でも当時のテキストは会社において参考にしています」入社以来、歴史あるシューズブランドをいくつか担当してきたが「欧米で持っている歴史やマーケットを、ちょっと特殊な日本のマーケットにどう乗せていくかを考えるとワクワクします」と仕事の楽しさを語る。仕事で気をつけているのは、性能や機能ばかりを細かく説明しすぎないこと。ともすれば機能やスペックだけですごいと思われることもあるのがスニーカーの世界だが、「まずはデザインありきのブランドが多いので、商品をパッと魅力的に見せることを心がけています」靴作りがわかるからこそ見える「商品の魅力」を強みに、顧客とのコミュニケーションを大切にしながら正直な商売をしていきたいとも語ってくれた。

朝倉 裕貴さん
アサクラ製作所 デザイナークラフトマン
朝倉 裕貴さん

シューズデザインには量産できることも大切

小さい頃からものづくりが好きだったという朝倉さん。アトリエ内にある工具は、古いものを自ら使えるようにメンテナンスしたものばかりだ。スニーカー好きが高じ「靴を作ってみよう」と思い立ったのは高校時代。ヒコへの入学後、革靴の奥深さにどんどん惹かれてブランド立ち上げを決意。卒業後は研修生としてヒコに通いながら準備を重ね、2012年にブランドを設立した。「自身でブランドを立ち上げる以上、量産できるデザイン・製法というのも大切な要素だと思うんです」だからこそ、CADやイラストレーター、さらにはCAD切削機も導入し、伝統的製法と最新技術を組み合わせながら「長く共に過ごせる靴づくり」に挑戦し続けている。

神村 藍さん
株式会社ヘルツ 制作職
神村 藍さん

フルハンドメイドのカバン工房で、一挙手一投足に想いを込める

渋谷に工房を併設したショップを構える「HERZ(ヘルツ)」。神村さんはここで制作スタッフとして働いている。HERZの商品はすべて受注生産。型の種類はなんと700もあるのだという。「つくるモノが毎日違うから、今は日々勉強です。マニュアルもないので、先輩に教わったつくり方は、すべてノートにメモしています」。そう言って見せてくれたノートには、制作手順や留意点がびっしりと書き込まれていた。神村さんが心がけているのは、スピードと正確さ。「商品を待っているお客様がたくさんいらっしゃるので、できるだけ速く。でも、当然ですがどの工程でも気は抜けません。入社当初は失敗しないように、毎日緊張しっぱなしでした。少しずつ慣れてきた今でも、祈りに似た想いは同じですね」。1つ仕上がると、何よりもホッとするのだそう。この仕事の魅力は制作の全工程を自分の手でできることだと神村さんは言う。「黙々と手を動かしている時間が好き。しかも『できた! 』という達成感を日々味わえる仕事なんて、なかなかないですよね」。最近ではデザインにも関われるようになり、先輩に相談しながら試作をはじめている。すべてを手がけたバッグをお客様の手に届ける日が待ち遠しい。

菊池 優佑さん
エース株式会社 商品企画部制作室
菊池 優佑さん

考えて、生み出す楽しさを日々感じている

財布、コインケース、手帳カバー、ペンケースといった小物部門の商品企画を担当する菊池さん。新たな商品を提案したり、デザイナーのイメージを形にしたりするのが主な仕事だ。「考える」仕事をしたくて、前職のメーカーから転職して1年半。生みの苦しみを味わいつつも充実した毎日を送っている。最近取り組んだのは、二つ折り財布とボックス型の小銭入れを一体化させるという難題。「いかにスマートに収められるか、市場調査を行い試行錯誤を繰り返しました。やっと形になったときは、達成感がありましたね」。とはいえ、仕事はそこで終わりではない。その後は量産に向けての改良作業が待っているし、他に走っている案件も多数。「考える」ことに終わりはない。「自分は、経験値という面ではまだまだだと思う」と菊池さん。「先輩たちは、扱ってきた点数がはるかに違う。自分ももっともっと経験を積まないと」。休日には百貨店を巡り、いろんな商品を見て勉強。新たな発見は、次の仕事に生かす。自分の経験値を補う、ささやかだが重要な努力だ。「財布などの小物は、なかなか新しい形は生まれにくいもの。でも、自分の発想で全く新しいものを生み出せたらうれしいですね」。菊池さんの挑戦は続く。

稲葉 直子さん
株式会社 T&L 企画デザイン
稲葉 直子さん

とことん考えて、考えて、考え抜くという仕事

T&Lの企画デザインチームは、社長と稲葉さんを含め計3名。仕事のメインは「考える」ことだ。「一つの展示会が終わるとすぐ、次の企画。常に考え続ける仕事ですね」。ショップを覗いて流行をチェックしたり、青山界隈を歩く人たちのファッションを観察したり。休日は時間の許す限り美術館などを訪れる。そうしてリサーチしたものが次の企画のタネになる。リサーチの対象はバッグに限らない。「私は建築物が好きなので、建物の素材や形からヒントを得ることもあります」 おおよそのイメージを固めてからデザイン画を描き、ディテールを詰めていく。絵だけでイメージがつかめないときは、紙やシーチングなどの素材を使って立体模型をつくることも。サンプルをつくる段階では、満足いくものが上がるまで何度もやり取りを重ねる。思い描いたとおりのサンプルが上がり、社内の女性スタッフに「いいね!」と言ってもらえたときがいちばんの喜びだと言う。 発売後は、店頭に様子を見にいくことも。「やっぱり売れているとうれしいですね。お客様が欲しかった『答え』を出せたのかな、って」。T&Lならではのクオリティを守りつつ、長く愛用してもらえるバッグをつくりたい。稲葉さんはそんな思いで日々「次の企画」を考え続けている。

小池 夕希菜さん
株式会社サンワ 生産管理
小池 夕希菜さん

同じ業務を半分の時間でできる強み

バッグや小物類のOEM生産を手がける株式会社サンワで、生産管理業務を行っている小池さん。生産拠点である中国との折衝、調整業務が中心の毎日。「モノづくりの知識やテクニックがあることで、どうすれば見た目を変えずに効率的に作れるかなどがわかる。作り方を知らない人の半分の時間で、クライアントを満足させられる回答を提示できるのが専門性を持っている強みですね」。業務そのものに興味を持って仕事をすることで、クリエイティブな能力を発揮している。

西川 紗生さん
株式会社パラディドル 生産部
西川 紗生さん

自分が手掛けたバッグを世に送り出す喜び

革の匂いに包まれた小さな工房が西川さんの仕事場だ。雑誌にもたびたび取り上げられる「カツユキコダマ」のハイセンスなバッグは、西川さんの手を通ってここから生み出されていく。新製品のサンプルの縫製も西川さんの仕事。「1枚のデザイン画が、型紙を経て、徐々にバッグの形になっていく。その工程に携わるときはいつもワクワクします」。こだわりは、たとえ目立たない部分であっても、手を抜かず美しく縫い上げること。「それが商品の価値につながっていれば、うれしいですね」。