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第8号 メノウの魅力
これは98年の海外研修中に、ロシアのサンクト・ペテルブルグで購入したメノウのイヤリングや指輪です。
メノウは英語でアゲート(agate)と言い、その他の国ではアガットと呼ばれることが多いようです。サザビー系で同名のジュエリーのお店がいくつかありますね。

メノウの中でも、“こけメノウ”(Moss agate)と呼ぶものが多いのですが、 写真1 と、 写真2 (ともにクリックすると拡大写真がご覧になれます。) がそうです。こけメノウと言っても苔が入っているわけではなく、他の鉱物が成長したり、他の成分が浸透したものをいいます。 写真3 (クリックすると拡大写真がご覧になれます。) は、黒曜石で天然黒ガラスとも呼ばれます。
メノウに鉄分などの不純物が多くなると、不透明になります。この不透明になったものを、 写真4 (クリックすると拡大写真がご覧になれます。) ジャスパーと呼びます。このイヤリングの赤褐色は鉄錆の色です。例えば、金魚鉢の底によく入っている小さな赤い石もジャスパーです。

メノウは安い石なので宝石店ではお目にかかれないのですが、これらのジュエリーの、石を活かした力強いデザインに注目してください。リングの石枠が二重になっていて迫力のある点も目をひきます。
発展途上で金銭的にもリッチではない今のロシアだからこそ、こういうものが存在するのでしょう。時間の流れの速い時代ですから、あと5年もしたらロシアでも売っていない物になってしまうかもしれません。
値段の高い安いに関わらず、良いものは受け継いでいって欲しいものですね。

04/02/26
写真1

写真2

写真3

写真4
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